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楽しみは「ぶら~り旅」にて見聞き知り、備忘録にて残す時。

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ストレス解消に、気ままなぶら~りと黄色いアウディA4&青いジャイアントESCAPE AIR→青いルノーカングー&青いトレックEMONDA ALR5レポ。

旧北陸道をぶら~り巡る・今市~浅水二日町編

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昨年中断した花堂から旧北陸道らしい名残があちこち発見しながら、南下して今市町の入り口まで来ました。




つい最近開通した、r253の交差点。
これで、R8沿いにあるハーモニーホール辺りから、がんこラーメン雅辺りへ向かう最短路が完成したことになります。
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今市の町中を進みます。
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右手に鎮座する六地蔵様の前を通ります。
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花堂を出発して1時間、、、ここで初めて、旧北陸道と朝六ツ川と並走します。
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いわゆる「旧浅水川」、かつての暴れ川の名残は無く穏やかです。
今の浅水川の流路だけ見たら、、、何で「浅水川」という名前なんだろう…と思ってしまいますが、元々はこちらに流れていたことを知れば納得です。
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一旦、浅水川とは離れて、、、今市町から浅水町へと進んでいきます。
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沿道にある日吉神社にある石柱に目を見張りました。
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第4代福井藩主・松平光通公と第5代・7代藩主・松平昌親(吉品)の庶兄で第6代藩主・松平綱昌、8代藩主・松平宗邦、9代藩主・松平宗昌の父である松岡藩初代藩主・松平昌勝が眼病平癒を祈願したとのことです。
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この松平昌勝、上記の通り第4代~第9代藩主に絡む人なんですが、、、それ故に、福井松平家の石高が半減する原因のひとつにもなってしまう訳で…。

日吉神社のすぐ南側に、鐘楼が上にある山門があるお寺に気付いて、、、近寄ってみました。
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真宗大谷派の慈光山東称名寺(旧北陸道を挟んで西側には、浄土真宗本願寺派の「西」称名寺もある)です。
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元々は、先に通った中荒井町の親鸞聖人石像のところにお寺があったのだが、、、戦国末期に兵火によって焼失し、江戸前期にこの地に移ってきたとのこと。
やはり、親鸞聖人や蓮如上人に所縁のある古刹でしたね。
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東称名寺から更に南下すると、旧北陸道は朝六ツ川に突き当たって東へ直角に曲がります。
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左折した角に、「本陣跡」の石碑が立ってました。
本陣を営んだ鈴木家には、大名や公家といった高貴な方々が宿泊していたとのこと。
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更に南へ直角に曲がったところにある小さな橋が、、、
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文学史に残る「朝六つ橋」です!
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今は5mほどの橋ですが、、、浅水川本流がここにあった頃はこの5倍ほどの長さの立派な橋だったとのこと。
南北に通る北陸道と、ここから東へ東郷・大野・美濃へと通ずる美濃街道との分岐点。
その立地から、浅水は浅水宿として賑わったそうです。
また、朝六つ橋は平安時代から知られており、、、平安期に流行した催馬楽の中に『浅水(あさむづ)』という曲があって、浅水の橋の とどろとどろと 降りし雨の 古りにし我を 誰ぞこの 仲人立てて 御許のかたち 消息し 訪ひに来るや さきむだちやと歌われています。
清少納言の『枕草子』の中で、はしは、あさむつのはし。ながらのはし。あまびこのはし。はまなのはし。ひとつはし。うたゝねのはし。さのゝ舟はし。ほり江のはし。かさゝぎのはし。山すげのはし。をつのうきはし。一すぢわたしたるたなはし、心せばけれど、名をきくにをかしき也と真っ先に称えられている名橋だったことが窺い知れます。
西行法師は越に来て 冨士とやいはん 角原の 文殊がたけの 雪のあけぼのと、朝六つ橋から眺めた文殊山にちなんだ短歌を詠んでいます。
太平記では、新田義貞の愛妾・勾当内侍が安否を知るべく京から近江・杣山を経て朝六つ橋まで来たところで、新田方の武将に「灯明寺畷で戦死した」ことを告げられたと記されています。
そして、、、松尾芭蕉は『奥の細道』の旅の途中、漸白根が嶽かくれて、比那が嵩あらはる。あさむづの橋をわたりて、玉江の蘆は穂に出にけり。と記されているように、元禄2(1689)年8月13日の明け方に朝六つ橋を朝六つや 月見の旅の 明けはなれと、敦賀での月見を楽しみにしながら通過しています。
今は小さな橋なれど、文人に評価された橋を現代に通ることもこのぶら~りの楽しみだったりします。

朝六つ橋のたもとには、橋の説明が刻まれた石碑と、向かい側には西行法師と芭蕉の歌碑が設けられています。
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朝六つ橋からは、浅水二日町へと進みます。
「二日町」というのは、宿場で開かれていた市に因んでいる様で。
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明治11(1878)年11月8日、北陸巡幸中の明治天皇御一行が福井を出発し休憩を取られた場所にあるのが「明治天皇浅水御小休所」の石碑。
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浅水宿で宿問屋を営んでいた池田家で、右大臣岩倉具視、参議大隈重信・井上馨らが30分ほど休憩したとのことです。
以前は、いかにも浅水宿を代表する建物で印象に残る家屋でしたね…。

浅水二日町の中を進みます。
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この辺りには、非常に興味深いモノがさり気なく存在しています。
それが、、、柴田勝家が足羽川に架けた半木半石(北半分が木造・南半分が笏谷石造)の奇矯・九十九橋の橋脚を利用した門柱です!
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そして、、、その道向かいには、九十九橋の欄干が現存しています!
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ちなみに、、、柴田神社境内に復元されている九十九橋欄干は、この辺りから寄贈されたものとのこと。

浅水で御休憩されている明治天皇へ献上された水を汲んだ清水がある、八幡神社
この参道口にある門柱も、九十九橋の橋脚っぽいですね~。
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先を進みます。
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西側に山が迫り、東側には水田が広がる光景が入れ替わり立ち代わり、遥か南側には日野山が見えるようになってきました。
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街道らしい雰囲気も、時折見受けられます。
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西側に目立つ開けた場所が、、、真宗出雲路派の寺院である心光山常照寺
この門柱のも、九十九橋の橋脚ですね。
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裏側には、「福井大橋係柴田公創設以半杠半矼名 明治巳酉改築旧橋石柱永久為記念」と刻まれていたのが何とか読めました。
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ここまで奇矯・九十九橋の遺構が残っていることは、知る人ぞ知る話だったりします…。

また、常照寺の参道には「祖師聖人 覺如上人 御遺跡」と刻まれた石碑が。
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祖師聖人とは親鸞聖人のこと、覺如上人とは親鸞聖人の末娘である覚信尼の子・覚惠の長男(即ち・親鸞の曽孫)で、本願寺第3世かつ実質的な浄土真宗の開祖である高僧。
旧北陸道は、浄土真宗の歴史がたくさん集まっていることを感じさせます。

三十八社町へと入っていきます。
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まだ続きます。。。
by chiketas | 2015-05-10 11:05 | 旧街道を歩いてぶら~り

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