旧北陸道をぶら~り巡る・嫁威~金津編
蓮如上人下向時の伝説が地名になった嫁威から、本日最後の1時間を歩きます。
まだまだ、交通量が多いr29を南下していきます。
山十楽交差点で、(通称)坂井丘陵フルーツラインを横断します。
坂井丘陵フルーツラインは、R8や北陸自動車道と芦原温泉や三国を繋ぐ連絡路。
左側(東側)は、金津IC方面です。
そして、右側(西側)が、芦原温泉・三国方面。
山十楽集落へ進みます。
ここにも、短い桜並木があるので、、、満開の時は素晴らしい景色になるんでしょうね。
「製茶場碑」の石碑。
丘陵地帯なだけに、江戸時代には高評価な茶の産地となるほど茶畑が広がっていましたが、、、昭和に入ってから国営開拓事業で茶畑が潰されて、畑地に変化してしまったとのこと。
お地蔵さんがシッカリとガードされています。
山十楽集落内に入ると、r29のセンターラインが消えて道幅が狭くなります。
真宗大谷派の古刹・聯珠山照厳寺。
参道を見るからに立派な寺院であることが想像に難くないですが、、、案の定、かつては一向一揆の指導的立場にあった寺院だったとのこと。
山十楽集落を抜けると、再びr29の道幅が広がります。
坂口集落からずっと道路の右側を歩いてきましたが、、、ここにきて明らかに左側の路側帯が広いので、安全優先で左側に移りました。
千束集落の手前に二又があり、r29を離れて左側を進みます。
写真では見難いですが、、、ヤギがいました。
空き地を利用した太陽光発電所の横を通ります。
あまり雪が積もらない加越台地には、結構あちこちに太陽光発電所があったりします。
千束集落の中を通ります。
この辺りで、大聖寺を出発してから4時間が経ちました。
千束集落を過ぎましたが、丘陵地帯は続きます。
何故か、この短い距離だけ道の両側にガードレールがあります。
自動車でこの旧北陸道を通ると気付かずに通り過ぎてしまいますが、、、この場所の両側は東西に切り通しになっており、昭和47年に廃線となった国鉄三国線(金津駅(現・芦原温泉駅)~三国港駅)が通っていた場所であり、旧北陸道の下は千束トンネルが通っているところなのです。
ガードレールが途切れる南詰に、大きな榎があります。
これだけ昔ながらの雰囲気を留め残っているモノは珍しい、千束一里塚です!
今は旧北陸道の西側にひとつあるのみだが、江戸時代には東側に2本の榎が立っており、街道の両端に3本の榎が木陰をつくり、果実を提供して、旅人のひと休みの場として活用されていた様です。
今は1本のみとはいえ、立派な榎の姿は往時を偲ばせるに十分です。
新興住宅地に入って行きます。
加賀・橘から続いていた加越台地の丘陵地帯がいよいよ終わり、急な下り坂からは広い福井平野が見えてきました。
一気に下るのかと思いきや、旧北陸道は右側の細い道へ進むことに。
しかし、この辺りでは旧北陸道としての雰囲気は抜群です。
坂を下り切ったところに、「坂ノ下宿場口跡」の表示が。
表示の道向かいには、金津宿としての入口の名残りがいくつか。
蓮如上人御影道中の御立寄処である観音堂。
宿場口として旅人を迎えるに相応しい、題目塔(南無妙法蓮華経と刻まれている方・左側)と名号塔(南無阿弥陀仏と刻まれている方・右側)の、2つの塔が立っている。
そして、坂ノ下宿場口跡の説明板。
越前松平家の福井藩において、金津が北の要地であったことを垣間見れる場所かと思いましたね。
今回の歩き巡りで最後の旧北陸道らしい「坂ノ下宿場口跡」を後にして、右側から延びているr9をそのまま直進です。
突き当たりの丁字路を、r9とともに左折します。
少し寂しい雰囲気ですが、ここは金津のメインストリート。
ほぼ気力だけで歩いている状態でしたが、、、右に見えている真宗大谷派・願泉寺に見ておきたいモノがあるのでフラフラと寄ってみました。
境内にどなたもいらっしゃらなかったので、お邪魔して良いのか一瞬悩みましたが、、、ここまで来て断念はシンド過ぎるので入らせてもらいました。
真宗王国としては珍しい、切支丹灯篭を拝みたかったのです。
下に彫刻されているのが、聖母マリアを表したものの様ですね。
切支丹灯篭を確認したら、すぐに境内を後にしました。
願泉寺の道向かいには、浄土真宗本願寺派・明善寺があります。
この寺の裏側にある真言宗金谷山総持寺には、松尾芭蕉が『奥の細道』で訪れたことを記念して、芭蕉の弟子が立てた石碑があるとのことですが、、、疲れ果てているために寄り道することは叶わず。
最後の力を振り絞って、旧北陸道・r9を東へ進みます。
r9とr122の分岐点である、十日交差点。
今回の旧北陸道歩き巡りは、この交差点で終了としました。
是非とも機会を設けて、十日交差点から旧北陸道歩き巡りの続きをぶら~りしたいと考えています。
十日交差点から約10分、疲労困憊で足が棒状態でr122を東へ進んでJR芦原温泉駅に到着です。
帰りの電車が来るまでゆっくり休憩としたかったのですが、、、すぐに普通福井行が来る時間だったので、慌てて切符を買って乗り込みました…。
18.7kmを4時間44分かけて、念願の旧北陸道を歩いてぶら~りすることができました。
歴史街道を巡る趣味とダイエットとリハビリという実益を兼ねた、旧北陸道歩き巡り。
ハンパない筋肉痛になりましたが、しかし実に楽しい時間を過ごすことができました。
先に記しましたが、是非ともこの続きを歩いてみたいと考えています。。。